たかが世界の終わり

日々のこと

箱男

 

昔、本が好きでした。

幼い頃から本が好きだったのですが、社会人になった今は一切本を読みません。

それでも、学生時代は本が好きでした。

中でも安部公房は私のバイブルでした。

部活に行きたくなくて学校の図書室にいた頃があったのです。

司書の先生は私に合う本も、合わない本も色んなジャンルを勧めてくれました。

そんな中ヒットしたのが安部公房箱男でした。

SFが嫌いな私が、少しオカルトチックなSF話に魅了されてしまったのです。

学生時代、住んでいたのが田舎だったので探していた本がぜんぜん売ってなくて書店を回ったのを思い出します。

私はこの本たちを、誰にも勧めずまるでいかがわしいもののようにひっそりと読んでいました。

今はどこへ行ったかもわからない本たちですが、見つけると同じものを何度も読みこんでしまうんでしょう。